金利上昇、下落のときに使うものとしては今までやった債券先物とか、金融先物もありますけれども、金利スワップもへッジとして使えますというお話です。
今日、お配りしたN新聞の2001年6月M日の記事に「長期金利の低下、スワップが主導」という記事があります。
スワップの知識がないと、この記事は何も分からないと思うんですが、今日までお話しした内容でだいたいこの記事が読み取れるようになったんじゃないかと思います。
ちょっと読んでみましょうね。
長期金利が金利スワップ主導で低下基調を強めている。
去年の6月xx日ですね。
ーxx日はxx年金利スワップが1.2%台と年初来の最低を更新した。
要するに金利スワップが長期金利というふうにちゃんととらえていますよね。
銀行が長短の金利差稼ぎを狙い、7年程度の長めの期間の固定金利受け取引を活発にした。
まさに貸し金の代わりにやったということですね。
金利が下がると思うから固定をレシーブしたって言いましたよね。
それですよね。
追加金融緩和観測の浮上に加え、銀行の運用難が拍車をかけている。
要するに貸し金というのはお金を借りてくれる人が必要ですけど、借り手がいないわけですからしょうがない。
金利スワップを代替として使い、資金尻益を狙おうとしているわけですね。
スワップ金利と国債利回りの格差は過去最低圏まで縮小している。
今、ちょうど言ったところですね。
金利スワップでどんどんどんどん固定レシーブするとスワップ金利が下がってくる。
行き過ぎを警戒する声も出始めた。
行き過ぎだと思う人はスワップをペイして国債を買う。
このスプレッド取引をするわけです。
詳しい話は省略。
xx日にスワップ金利は長い期間ほど大幅に下がり5年ものは前日比0.025%低い0.43%台、7年ものは銀行が長めの期間の「固定金利受け、変動金利払い」意欲を強め、5-7年ものの取引が大量に成立したという。
まさに長期金利として見ているわけです。
この記者の方は、ちゃんと理解していらっしゃいますね。
ある都銀のディーラーは1-3月期の実質成長率マイナスに背中を押されるように・要するに景気が悪くなる。
だから金利が下がるだろうと。
週初から多くの銀行が固定受けを急ぎ始めたと解説する、政府、与党関係者の相次寸発言で日銀の追加金融緩和の思惑がにわかに高まったのも、スワップ金利低下を後押し。
要するにこれは長期金利の商品だというふうに考えてみれば分かりますよね。
金利スワップとは長期金利と短期金利の交換だなんて理解しているとこの新聞記事の内容は何も分からないです。
スワップというのは長期金利の商品だというふうに認識してください。
スワップ取引はこれまで期間2-4年が中心だったが、最近になって6、7年の長めの取引刀が増えている。
銀行がすこしても厚い利ざやを確保しようと長めの期間の取引を増やしたためだ。
短期金利市場での金余りが波及した形で2年から4年ものの金利が急低下、「固定受け変動払い」を持ち込んでも確保できる長短利、ザヤは0.2%以下と極端に悪い。
先程、2年ものの固定のレシーブして儲けた話をしましたが、それはこういうことですよね。
利ざや稼ぎですよね。
2002年3月期までの暫定処置として導入された「マクロへッジ会計」でスワップ取引が時価会計適用から除外されることも背景にある。
昔、私はきっと東京市場て一番大きい金利スワップトレーダーだと言われていたんですけれども、この数年間全然やらなくなったのは実はM銀行がすべて時価会計になってしまったからなんです。
金利スワップをやるメリットというのがトレーダーの私にとってはなくなっちゃったからなんです。
これはちょっと話が脱線しますけれど、会計が取扱商品に影響をした一例です。
あとで話します。
今年度から時価会計が完全適用となり、保有する債券が含み損を抱えた場合、自己資本の減少につながる。
このため価格変動リスクの大きい長期債の購入はすすめにくい。
要するに債券がマーク・トゥ・マーケット、時価会計になっちゃうと損益が大きくふれるので怖い。
ですから簿価会計のままである金利スワップを多用しようということですね。
会計制度よね。
この新聞記事の後どなったかっていうのは私もあまり自信がないんですけど、去年の6月ではこういう会計制度だったわけですね。
ところで最後に金利スワップについて会計の問題について言っておきます。
私が金利スワップを一生懸命ゃったころというのはきっとxx年近く前なんです。
なぜ一生懸命やったかというとモルガンが今の邦銀と同じように簿価会計を採用していたからですね。
これがマーク・卜ゥ・マーケット(時価会計)に変わりました。
金利スワップも時価会計なら債券先物のほうが使い勝手がいいのです。
したがって金利スワップを使わなくなったということなんです。
金利スワップに関していうと私は簿価会計というのは非常に危険だと思うのですね。
ある外銀のある海外支店でこういうことがありました。
長期の貸し金、もしくは長期債を買う。
例えばxx年が3%、6カ月LIBORが1%だとするとxx年債を買うのにとりあえず6カ月のxxxx金を調達すると2%儲かりますよね。
ところが皆が金利は今後ものすごく上昇すると思っている。
例えば1980年のアメリカというのは1日間のお金の金利、これをオーバーナイト金利と言いますが、xx数%までいきました。
長期金利も、たしかxx%とかになっていたと思います。
こういうような事態が考えられる時に外銀のある支店。
日本じゃないですよ。
ある支店のあるトレーダーが長期債をパンパン買いまくった。
景気が過熱しはじめであきらかに長期金利が上昇すると思われるのに長期の債券をどんどん買いまくった。
なぜかというと今後1年間をとってみれば、長期運用、短期調達で利ざやが稼げるからです。
最初の6カ月は2%抜ける。
次も6カ月調達をするとして、6カ月LIBORが多少上がって、2%になったとしてもまだ1%の利ざやがある。
たしかに長短金利差が小さくなり利ざやは縮小する。
それなら薄利多売ということでガンガン長期債を買いまくる。
そうすると、このトレーダーはこの年は多額の資金尻益があがって、ボーナスをたくさんもらえる。
多額の大変なボーナスをもらって、1年たったらば、はい、さようなら。
終身雇用制じゃないですし、ボーナスをもらえるだけもらって、このトレーダーは逃げちゃった。
逃げたら次の年、金利が市場の予想どおり暴騰を続け、調達の方が6%、8%、xx%と上昇していった。
長期債の購入すなわち運用の方は3%ですからすごい逆ざやになってしまった。
この事例で何がいけないかというと、簿価会計という会計システムですよね。
長期金利が上昇すると分かっていてもトレーダーは長期債を買いますよね。
自分がその会社またはその部署にいる間はしばらく儲かるんですから。
ボーナスがたくさんもらえるんですから。
でも銀行全体として考えたら長期金利が上がるときに長期債の大量買いなどやっちゃいけないことですよね。
この前も言いましたけど、金利が上がるときというのはなるべく長い資金を借りるべきであって長い資金を固定で貸してはいけない。
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